QuanTest が CSV インポート方式を選んだ理由|SBI・楽天・Yahoo 対応のローカルファースト設計
2026年4月
「便利なクラウド型バックテストサービスがある時代に、なぜ手動 CSV ?」──これは QuanTest を初めて触った人からよく出る疑問です。
答えはシンプルで、戦略アイデアと検証履歴を外部に送信したくないから。この記事では、その設計判断の背景と、CSV 方式のメリット・制約を整理します。
ローカルファーストという選択
クラウド型のバックテストサービスは便利ですが、利用するには手元の戦略アイデアやパラメータをサーバーに送信する必要があります。送信内容そのものは無害でも、
- どの銘柄をいつ検証したか
- どんなパラメータで試したか
- 結果に対してどう反応したか
といった内容は、ユーザーの投資判断や戦略の方向性を推測する材料になり得ます。QuanTest は、価格データや戦略設定を外部サーバーに送信しない設計を選びました。価格データの加工・戦略の実行・結果の保存はすべて端末内で完結します(クラウド通信はライセンス認証・設定同期と、オプトインで有効にした場合のエラーレポート(Sentry)に限定されます)。
CSV を採用した理由
データ取得方法として、API 連携・スクレイピング・CSV インポートのいずれを採るかは設計判断です。QuanTest が CSV を選んだ理由は次のとおりです。
- ユーザーが自分でデータの中身を確認できる: CSV はテキスト形式なので、エディタや表計算ソフトで開いて確認できます。データの透明性が確保されます
- 証券会社の利用規約と整合する: 非公式 API 利用やスクレイピングは多くの証券会社で利用規約上のグレーゾーンになります。CSV ダウンロードは公式に提供されている機能なので、利用規約上の懸念がありません
- オフラインで完結する: ダウンロード済みの CSV があれば、ネットワーク接続なしでバックテストを実行できます
対応している CSV フォーマット
現時点で QuanTest が読み込みに対応している CSV は次のとおりです。
| 提供元 | 提供データ |
|---|---|
| SBI 証券(HYPER SBI 2) | 日足 OHLCV |
| 楽天証券(MarketSpeed II) | 日足 OHLCV |
| Yahoo!ファイナンス VIP 倶楽部 | 日足 OHLCV |
CSV のカラム順序や日付フォーマットは提供元ごとに異なりますが、QuanTest が自動で識別して読み込みます。詳細な手順はCSV 読み込みガイドを参照してください。

上の画面のように、CSV ファイルをドラッグ&ドロップするだけで取り込みが開始されます。銘柄コード(例: 7203 トヨタ自動車) や 市場(東証プライム・NYSE・NASDAQ など) は任意入力で、空欄でも CSV 側の情報から自動で識別される構造です。画面下部には対応 CSV フォーマット一覧(SBI 証券 HYPER SBI 2 / 楽天証券 MarketSpeed II / Yahoo!ファイナンス VIP倶楽部 / Investing.com Historical Data)が表示されており、証券会社の CSV を落とせば、そのまま検証環境が立ち上がる設計になっています。
実際に動かしてみたい場合は、お手元の CSV をひとつ用意するだけで、そのままサンプル戦略でバックテストできます。
無料・登録不要・データはすべて端末内で完結
CSV 方式の制約
CSV 方式には次のような制約もあります。
- リアルタイムデータには対応していません(ダウンロード時点のスナップショット)
- 出来高が極端に少ない銘柄や、上場廃止銘柄のデータは入手しにくいことがあります
- データ更新は手動でのダウンロードが必要です
これらの制約は、ローカルファースト設計とのトレードオフです。リアルタイム性より、データの取り扱いをユーザー自身がコントロールできる設計を優先しました。
なお、上場廃止銘柄のデータが入手しにくいことは、バックテスト結果にも影響します。詳しくは生存者バイアスの記事で解説しています。
QuanTest で試す
CSV を一度ダウンロードしてしまえば、あとは何度でも端末内で戦略を試すことができます。
お手元の証券会社 CSV を読み込んで、すぐに検証を始められます。
無料・登録不要・データはすべて端末内で完結
対応 CSV フォーマットや製品仕様は予告なく変更される場合があります。最新情報は使い方ガイドを参照してください。